水彩画初心者キットどれがいい?選び方と失敗しない5選

これから水彩画を始めようと思ったとき、最初にぶつかる壁が「道具は何を選べばいいのか」という問題です。

あなたが水彩画を始めたいのに何も道具がない、というなら、「初心者キット」を試すのはどうでしょうか?

律

律です♪ 水彩画を描いています!

私は美大を出ていません。
長い間、水彩画を描いてきたけれど、それは水彩絵の具が、子供にとって身近な画材であったことが一番の要因です。

そんな私でも描ける水彩画ですから、あなたにも描けます。
本当です!

とはいえまずはお試しに初心者キットを購入しようにも、お店にもネットにも色々なキットが並んでいて、価格も色数もメーカーもバラバラなので、迷ってしまいますね。

この記事では、水彩画初心者キットを選ぶときに見ておきたいポイントを、道具の役割から丁寧に整理していきます。

色数やタイプの違い、目的別のおすすめの選び方まで、順番に読んでいただければ、あなたにとって「これでいい」と思えるキットが見えてくるはずです。

最後まで読んでいただくと、キット選びで遠回りをせずに、絵を描く時間そのものを楽しめるようになると思います。

水彩画を始めたいあなたへ|キット選びで悩む理由

水彩画初心者キットを選ぶときに迷ってしまう一番の理由は、情報が多すぎることです。

色数、価格帯、メーカー、フルセットか絵の具のみか、選ぶ基準がいくつもあるので、どこから決めればいいのか分からなくなってしまいます。

私自身、絵を描き始めたのは特別な学校に通ったからではなく、水彩絵の具が身近にあったからでした。

道具はシンプルでも、描く楽しさはちゃんと味わえます。

この章では、キット選びで悩みやすいポイントを整理しながら、この記事全体でどんな疑問を解決していくのかをお伝えします。

水彩画キットとは?絵の具・筆・紙・パレットの役割を知ろう

水彩画初心者キットとは、絵の具に加えて筆やパレット、場合によっては水彩紙まで含まれたセット商品のことです。

まず知っておきたいのは、水彩絵の具には大きく「透明水彩」と「不透明水彩(ガッシュ)」の2種類があるということです。

透明水彩は紙の白さを活かしながら重ね塗りをする描き方に向いていて、水を含んだ透明感のある表現が得意な絵の具です。

一方の不透明水彩(ガッシュ)は下の色を覆い隠すように塗れるので、ポスターや学校の授業などしっかりとした色面を作りたい場面で使われることが多い絵の具です。

透明水彩と不透明水彩(ガッシュ)の違い

透明水彩は水の量で色の濃淡を自在に変えられるので、花びらの繊細な色の変化や、光が透けるような表現をしたいときに向いています。

不透明水彩は色が紙にしっかり乗るので、下描きの線を隠したいときや、はっきりした色面で構成したい作品に向いています。

どちらが優れているというものではなく、描きたい絵の雰囲気によって向き不向きがある、という理解で十分です。

普段は、大体の絵を透明水彩のみで仕上げていますが、最後に不透明水彩絵の具で上から塗ることがあります。
使い分けるというより、最終的に強調したいと思う箇所だけ、不透明水彩絵の具で上塗りするのです。

光が当たって輝く花びら、龍の鱗、葉から滴る雨のしずく。
広範囲ではなくピンポイントで使って、絵に生命感、躍動感を出しています。

キット(セット)と単品購入、どちらが向いているか

これから水彩画を始める方には、まず道具が一式そろったキットから始めることをおすすめしています。

単品で一つずつ選んでいくのも楽しい作業ですが、最初は「何を選べばいいか」の基準がまだ自分の中にできていないことが多いからです。

キットであれば、絵の具の色数や筆の太さのバランスがあらかじめ考えられているので、道具選びに時間を使うよりも、描く時間に早くたどり着けます。

慣れてきたら少しずつカスタムを
慣れてきたら、筆だけ好きなものに変えたり、紙だけ別のメーカーにしたりと、少しずつ自分仕様にカスタムしていくといいと思います。

初心者キット選びで失敗しないための4つのチェックポイント

ここからは、実際にキットを選ぶときに見ておきたい4つのポイントを、一つずつ整理していきます。

色数、絵の具のタイプ、セットの内容、メーカーの傾向という順番で見ていくと、自分に必要な条件が自然と絞られていきます。

色数は12色か18色か24色か

初心者キットの色数は12色、18色、24色あたりが主流です。

色数が少ないほど「混色」といって色を混ぜて新しい色を作る練習になり、色数が多いほど混色をしなくてもそのまま近い色が使える安心感があります。

最初の1セットとしては、混色の練習もしながら色の幅も確保できる18色前後が扱いやすいというのが、多くの入門記事でも共通している考え方です。

RGBという単語を知っていますか?
R ⇨レッド
G ⇨グリーン
B ⇨ブルー

光の三原色という基本の色を表しています。加法混色と言い、
つまりこの基本の三色があれば、そのほかの色は混ぜて再現が可能なのです。

とはいえ一回一回自分の使いたい色を作るのも、理想の色まで混ぜていくのも中々大変です。
この他に黒、白、黄色、ピンク、水色など、八色程度があれば、たいていの色はカバーできるのではないかと思います。

その上で、好きな色が入っているか、今使いたいと思う色が入っているか、そんな判断で色数を決めれば良いのではないでしょうか?

そして、この色綺麗!使ってみたい!という色が入っていれば、それを購入するのがおすすめです。絵を描く、色を塗る、楽しみが倍増しますから!

この小さなイラストは、黄色、白、赤、緑、黒だけで描いています。あえて色数を抑えてシンプルを目指しました。

チューブタイプか固形(パン)タイプか

水彩絵の具にはチューブに入った半練りタイプと、乾いて固まった固形(パン)タイプがあります。

チューブタイプは水で溶く前提の絵の具をパレットに出して使うので、混色の自由度が高く、広い面を塗るのにも向いています。

固形タイプは筆を軽く水で湿らせて絵の具の表面をこすりながら使うので、持ち運びやすく、外でスケッチをするような場面に向いています。

家の中でじっくり作品を仕上げたいならチューブタイプ、外出先でも手軽に描きたいなら固形タイプ、という選び方が分かりやすい基準になります。

筆・パレット・水彩紙が揃っているフルセットか

水彩画初心者キットには、絵の具だけのものと、筆やパレット、水彩紙まで含まれたフルセットタイプがあります。

これから道具を一つも持っていない状態で始めるなら、フルセットタイプを選んでおくと、買い忘れで描き始められないという事態を避けられます。

すでに筆や紙を持っている方であれば、絵の具だけのセットを選んで、道具はお気に入りのものを組み合わせるという方法も無駄がありません。

メーカーごとの発色・扱いやすさの傾向

水彩絵の具のメーカーには、それぞれ発色や粒子の細かさ、価格帯に違いがあります。

国内メーカーは扱いやすく価格も手が届きやすいものが多く、海外の老舗メーカーは発色の豊かさや顔料の質にこだわったものが多い傾向があります。

最初の1セットは価格が手頃な国内メーカーから始めて、水彩画を描く楽しさを確かめてから、より発色にこだわったメーカーを試していくという進め方もおすすめです。

目的別・水彩画初心者キットのおすすめタイプ

ここからは、どんな絵を描きたいかという目的別に、キットの選び方を整理していきます。

気軽に始めたい方向けのコスパ重視キット

まずは水彩画がどんなものか試してみたいという方には、価格が手頃で、色数も12〜18色程度のシンプルなキットがおすすめです。

道具にお金をかけすぎず、まずは「筆を持って紙に色を乗せる」という体験そのものを味わってみることが、続けるモチベーションにつながります。

黄色、緑、白、赤。
この小さなイラストはその四色で描いています。

パレットに水を出して使うので、絵の具の他に使ったのは筆とパレット、筆を拭く布だけです。
描きたい水彩画を考えたとき、複雑に考えすぎず、簡単に、単純に、素早く。

道具も構図も描き方も、そうやって決めていくのをお勧めします♪

花や動物、龍や神仏など作品づくりを目指す方向けの本格キット

花や動物、さらに龍や神仏といった、色の重なりや細かな表現が必要な画題に挑戦したい方には、色数が多く発色にこだわった本格的なキットがおすすめです。

私自身、花や猫だけでなく、龍や神仏を画題にした作品を描いていますが、こうした題材は色の透明感や重ね塗りの美しさが仕上がりを大きく左右します。

青だけで描いた「青龍」です。さまざまな青、5〜6色を使っています。楽しい時間でした♪

お子さんや学校用途で選ぶ場合のキット

お子さんの授業用や、家庭で初めて絵の具に触れる場合は、安全性が確認された表示があるキットを選び、筆やパレットも子どもの手に扱いやすい大きさのものを選ぶと安心です。

学校用のキットは水彩絵の具と不透明水彩(ガッシュ)が併用できるものも多いので、用途を確認してから選ぶことをおすすめします。

キット以外に揃えておきたい道具

キットに含まれていない道具も、いくつか揃えておくと描きやすさが変わってきます。

筆洗い・タオル・マスキングテープなど

筆を洗うための筆洗い、水分を拭き取るタオルやティッシュは、キットに含まれていないことが多いので、別途用意しておくと安心です。

紙を固定したり、色を塗らない部分を保護したりするマスキングテープも、一枚あると描きやすさがぐっと上がります。

あると便利な補助アイテム

下描き用の鉛筆や、白を残す部分を作るマスキングインク、修正用の練り消しなどは必須ではありませんが、表現の幅を広げてくれる道具です。

道具は少しずつ足していけば十分
最初から全部揃える必要はなく、描いていく中で「これが欲しい」と感じたタイミングで少しずつ足していくくらいで十分だと思います。

私が水彩画キットや道具を選ぶときに大切にしていること

あなたが本当に初心者ならば、どのキットを選んでも何の問題もありません。まずはそれを使って、描きたいものを描き始めてください。

金銭面の心配をしているならば、とにかく安いキットを選んで構いません。正直、パレットは白い陶器のお皿でも代用できるし、水入れはコップでも良いでしょう。

ただ、枚数を描くようになって少し経験を積むと、絵を思う通りに上手に描き上げたいなら、やはり値の張る道具は必須になってきます。

その時は、思ったような道具に出会うまで、時間がかかるかもしれません。

それでも道具の探索はやめずに、絵を描き続けてほしいと思います。

キットに入っている筆も、これならばと選んだ少し高い筆も。

あなたの大切なパートナーです。

それぞれで描く絵は全て貴重なあなたの絵です。

道具が悪いから、と諦めないで欲しいと思います😊

水彩画初心者キットに関するよくある質問

Q. 高いキットと安いキットでは何が違いますか?

価格の差は、主に顔料の質や発色の鮮やかさ、粒子の細かさに現れます。

安いキットが悪いというわけではなく、まずは扱いやすい価格帯で水彩画に慣れてから、必要に応じて質の良いものへ移っていくという進め方で問題ありません。

Q. 100円ショップの水彩絵の具セットでも綺麗に描けますか?

100円ショップの絵の具でも、水彩画の基本的な練習には十分使えます。

発色や耐久性は専門メーカーのものに劣る部分がありますが、「まず試してみたい」という最初の一歩としては十分に役立ちます。

Q. セット以外に最低限買い足すべき道具はありますか?

筆洗い用の容器と、水分を拭き取るための布やティッシュは、ほとんどのキットに含まれていないので買い足しておくと安心です。

まとめ|自分に合った水彩画初心者キットで一歩を踏み出そう

キット選びで押さえたい4つのポイント
水彩画初心者キットを選ぶときは、色数、絵の具のタイプ、フルセットかどうか、メーカーの傾向という4つのポイントを押さえておくと、迷いがぐっと減ります。

そして何より、描きたい画題や目的に合わせてキットを選ぶことが、長く楽しく続けるための近道になります。

私は美大を出ていませんし、特別な環境で育ったわけでもありません。

それでも花や猫、龍や神仏を水彩で描き続けてこられたのは、道具そのものよりも、描くことを楽しむ気持ちを大切にしてきたからだと思っています。

律

あなたが選んだキットが、あなたの「描きたい」という気持ちを支える道具になれば、それが一番嬉しいことです。

律でしたm(_ _)m